西鉄天神大牟田線

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天神大牟田線(てんじんおおむたせん)は、福岡県福岡市中央区天神の西鉄福岡(天神)駅から、福岡県大牟田市久保田町の大牟田駅までを結ぶ西日本鉄道鉄道路線である。

2000年12月までは路線名が「西鉄大牟田線」であったことから、本路線のことを「天神大牟田線」ではなく「大牟田線」と呼ぶ利用者が多い。

ファイル:Nishitetsu tenjin omuta line cars.jpg
天神大牟田線を走る西鉄電車(3000形

路線データ[編集]

概要[編集]

西鉄の本線格の路線で、福岡県を南北に結ぶ大動脈であり、県内都市間輸送及び沿線輸送を役割としている。福岡都心から各地へ向かう路線の中でも、古くから住宅地として沿線が開発された。そのため、沿線には県下でも比較的規模の大きな都市や拠点的な都市が連なっている。

主に通勤・通学路線としての役割を担っているほか、西鉄沿線には柳川の城下町や太宰府天満宮九州国立博物館三井グリーンランドなどの観光地があり、中でも柳川・太宰府へは沿線外からの利用も多い。さらに、大牟田駅で島原鉄道高速船島原港行きと連絡する三池港行きのバスと接続しており、これは福岡都心から島原半島への最速ルートである。

またこの路線の特徴としては、鹿児島本線、国道3号九州自動車道など他の主要な交通路は福岡県筑紫野市から一旦、佐賀県基山町鳥栖市)を通って福岡県久留米市に入るが、天神大牟田線は県境を通らず、筑紫野市から福岡県小郡市を通って久留米市に入る、と全く佐賀県を通らないルートで走っていることが挙げられる。

大部分がJR鹿児島本線と並行しているが、小郡市柳川市など鹿児島本線から離れている都市も経由する。両路線が通過する都市でも、西鉄・JRの同居駅となっているのは大牟田駅だけで相互の乗り継ぎの便はあまりよくない。但し西鉄二日市駅とJR二日市駅に関しては、西鉄バス(運賃100円)利用で比較的近い方ではある。さらに、駅が近く徒歩連絡できる駅もある。以下にそれらの例を記す。左側が西鉄駅、右側がJR駅である。

因みに、井尻~雑餉隈間では鹿児島本線をオーバークロスするが、かなり前から「JRと西鉄の同居駅を新設したらどうか」という提案はなされている。しかしオーバークロスする場所の周辺には中学校や工場がある他、周りが住宅地の上にJR側では笹原駅と非常に近くなってしまうためか、未だ具体化には至っていないのが現状である。

運行形態[編集]

西鉄福岡(天神)~大牟田間は、特急(特別料金不要)が運転されている。完全複線化されている西鉄福岡(天神)~花畑間は、多くの急行が運転されているが(一部の急行は小郡などで折り返し)、花畑~大牟田間は、一部に単線区間が残っておりラッシュ時に十分に特急・急行の本数が確保できていない(急行は花畑以南普通がほとんど)という課題を残している。そのため、速度向上・輸送力増強の観点からも早期複線化が望まれている。

以下、列車種別ごとに運行形態を記す。

列車種別[編集]

特急
天神大牟田線の最速種別である。全列車が西鉄福岡~大牟田間で運転され、都市間輸送の基幹となっている。早朝・夜間を除き終日30分間隔で運転される。
昼間は8000形、ラッシュ時は5000形6000形・6050形7両が主に運行している(一部の時間帯やダイヤの乱れ、連休、車両検査・故障を除く)。
 直行
平日朝に下り3本のみ西鉄福岡~西鉄二日市間で運行される(薬院には停車)。朝ラッシュ時に増えた上り列車を車両基地まで送り込む、送り込み列車としての意味合いがある。
6000形・6050形が8両で主に運行している。
快速急行
平日朝に上り2本(大牟田・西鉄柳川発各1本)が運行される。急行停車駅である、春日原・下大利に停車しない。両列車とも8両編成での運行。上記2駅に停車しない理由はラッシュ時の急行の遠近分離による混雑緩和のためと、踏切の制約などにより8両編成の列車が停車できないためである。
6000形・6050形が8両で主に運行している。
急行
終日運転される。日中は西鉄福岡~西鉄小郡(筑紫以南普通)・花畑間の運転であるが、朝夕ラッシュ時には西鉄福岡~二日市・太宰府・筑紫・津福・大善寺・西鉄柳川・大牟田間で運転されるものや、早朝・夜間に西鉄柳川~大牟田間の区間列車も存在する。
昼間は3000形5両・2000形・5000形6両が主に運行しており、ラッシュ時は5000形・6000形・6050形の7両も運行している(車両検査・故障やダイヤの乱れなどを除く)。
普通
日中は、西鉄福岡~筑紫・大善寺間を走る線内列車のほか、太宰府線直通列車が西鉄福岡~太宰府間に、甘木線直通列車が甘木~大牟田間に存在する。朝夕ラッシュ時には西鉄柳川発着や、わずかだが全線通しの列車も存在する。
昼間は5000形4両・6000形4両・6050形4両・7000形(7050形)4両が運行しており、ラッシュ時は5000形6両や7両・6000形7両・6050形7両・2000形・8000形・3000形5両も運行している(車両検査・故障やダイヤの乱れなどを除く)。

日中の各区間の運転本数は以下の通り。

  • 西鉄福岡~西鉄二日市:特急2本、急行4本、普通6本
  • 西鉄二日市~筑紫:特急2本、急行4本、普通4本
  • 筑紫~西鉄小郡:特急2本、急行2本、普通(筑紫以北急行)2本、普通2本
  • 西鉄小郡~宮の陣:特急2本、急行2本、普通2本
  • 宮の陣~花畑:特急2本、急行2本、普通2本、普通(甘木線列車)2本
  • 花畑~大善寺:特急2本、普通4本
  • 大善寺~大牟田:特急2本、普通2本

特急車両[編集]

※ただし、JRの在来線の特急のように「完全な特急専用車」としての扱いではない。特に平日朝夕ラッシュ時には、これらの車両は乗り降りに時間が掛かる上、乗客を捌ききれないため基本的に5000形が特急として運行されている。その間は比較的乗客の少ない太宰府線などで定期的に普通電車として運用されている。また8000形が2編成以上同時に工場に入場している場合は2000形が特急に使用されることがある。GW正月などの多客時などには昼間でも3000形・5000形などが特急で運行する。


歴史[編集]

西鉄福岡(天神)~津福間・大善寺~大牟田間は西鉄の前身の九州鉄道(2代目)の手で当初から電化路線として開業したものである。津福~大善寺間は大川鉄道により開業した区間で、九州鉄道が大川鉄道を吸収合併した際に電化・改軌した上で組み込んだものである。1924年(大正13年)に西鉄福岡(天神)~久留米間が開業した当時、炭都大牟田、そして熊本までの延伸を視野に入れていたが、1939年(昭和14年)に大牟田まで開通して以降、土地の確保に難航したため、熊本延伸計画は頓挫の運命を辿った。

西鉄福岡(天神)~久留米間は開通当時から複線区間だが、久留米以南は資金難のため、単線で開業した。その後、八丁牟田付近や開以南など、特急同士の離合箇所を優先的に複線化したため、久留米以南だけでも約6割は複線化施工済である。また、久留米以南では、大溝など上下本線に挟まれた島式プラットホームの駅が存在するのは複線化の歴史の名残である。

年表[編集]

  • 1924年(大正13年)4月12日 九州鉄道により福岡(現在の西鉄福岡(天神))~久留米(現在の西鉄久留米)間が開業。
  • 1932年(昭和7年)12月28日 九州鉄道 久留米~津福間が開業。
  • 1937年(昭和12年)6月22日 九州鉄道が大川鉄道を合併。上久留米~津福~大善寺~榎津間を譲り受ける。
  • 1937年(昭和12年)10月1日 旧大川鉄道線の津福~大善寺間を1067mm軌間から1435mm軌間に改軌し電化。大善寺~柳河(現在の西鉄柳川)間が開業(上記以外の旧大川鉄道線のあゆみについては、西鉄大川線を参照)。
  • 1938年(昭和13年)12月1日 福岡~津福間を軌道法から地方鉄道法準拠に変更。
  • 1938年(昭和13年)9月1日 柳河~中島(現在の西鉄中島)間が開業。
  • 1938年(昭和13年)10月1日 中島~栄町(現在の新栄町)間が開業。
  • 1939年(昭和14年)7月1日 栄町~大牟田間が開業。福岡~大牟田間の大牟田線が全通。
  • 1942年(昭和17年)9月19日 九州電気軌道が九州鉄道などを合併。
  • 1942年(昭和17年)9月22日 九州電気軌道が西日本鉄道に改称。同社の大牟田線となる。
  • 1944年(昭和19年)8月10日 柳川車庫竣功。
  • 1951年(昭和26年)11月1日 西鉄久留米~試験場前間複線化。
  • 1956年(昭和31年)12月1日 西鉄久留米以南の各駅に停車するローカル急行の運行を開始。準急を廃止。
  • 1959年(昭和34年)5月1日 急行を特急に格上げ(特別料金不要)。ローカル急行を急行に格上げ。特急・急行・普通の3種別となる。
  • 1960年(昭和35年)3月20日 倉永~西鉄銀水間複線化。
  • 1960年(昭和35年)4月28日 貨物運輸営業を休止。
  • 1961年(昭和36年)4月 西鉄銀水~栄町間複線化。
  • 1961年(昭和36年)6月21日 栄町~大牟田間複線化。
  • 1961年(昭和36年)11月1日 西鉄福岡駅高架化。
  • 1965年(昭和40年)11月20日 開~倉永間複線化。
  • 1966年(昭和41年)10月 輸送量増加のため柳川駅の大牟田方に検車区を新築。車庫も現在地へ移転。
  • 1967年(昭和42年)2月 大善寺~三潴間、大溝~蒲池間複線化。
  • 1968年(昭和43年)4月10日 大橋~春日原間でATS使用開始。
  • 1969年(昭和44年)3月1日 櫛原~西鉄久留米間高架化。
  • 1970年(昭和45年)4月28日 栄町駅を福岡寄りに221m移転、新栄町駅と改称。
  • 1971年(昭和46年)3月1日 桜台駅が開業。西鉄雑餉隈駅を雑餉隈駅に、西鉄柳河駅を西鉄柳川駅に改称。
  • 1972年(昭和47年)12月26日 福岡~大牟田間の全区間でATS完備。
  • 1974年(昭和49年)6月10日 CTC完成。
  • 1975年(昭和50年)12月20日 シルバーシート設置。
  • 1978年(昭和53年)3月3日 西鉄平尾~大橋間高架化。
  • 1982年(昭和57年)3月25日 筑紫車庫・検車区完成。使用開始。
  • 1987年(昭和62年)1月1日 筑紫工場操業開始にともない、二日市工場・車庫の全面移転完了。
  • 1987年(昭和62年)3月25日 直行の運行を開始。4種別となる。
  • 1987年(昭和62年)10月1日 主要駅に自動改札機を設置。
  • 1992年(平成4年)3月25日 三国が丘駅が開業。
  • 1995年(平成7年)3月25日 西鉄福岡~西鉄平尾間高架化。
  • 1997年(平成9年)1月15日 三潴~大溝間複線化。
  • 1997年(平成9年)9月27日 西鉄福岡駅の改良工事が完成。
  • 2001年(平成13年)1月1日 線名を大牟田線から天神大牟田線に改称し、西鉄福岡駅を西鉄福岡(天神)駅に改称。
  • 2001年(平成13年)1月20日 快速急行の運行を開始。5種別となる。
  • 2001年(平成13年)11月10日 西鉄久留米~大牟田間の一部列車をワンマン運転化。
  • 2004年(平成16年)10月17日 西鉄久留米~津福間高架化。

駅一覧[編集]

快速急行:上りのみ運転
直行:下りのみ運転
普通列車は全駅に停車するため省略
駅名 営業キロ 急行 快速急行 直行 特急 接続路線 所在地
西鉄福岡(天神)駅 0.0 福岡市地下鉄:空港線天神駅
福岡市地下鉄:七隈線天神南駅
福岡県 福岡市中央区
薬院駅 0.8 福岡市地下鉄:七隈線
西鉄平尾駅 1.8  
高宮駅 2.9   福岡市南区
大橋駅 4.3  
井尻駅 6.1  
雑餉隈駅 8.0   福岡市博多区
春日原駅 9.5 九州旅客鉄道:鹿児島本線(春日駅 春日市
白木原駅 10.8   大野城市
下大利駅 11.6  
都府楼前駅 13.8 九州旅客鉄道:鹿児島本線(都府楼南駅 太宰府市
西鉄二日市駅 15.2 西日本鉄道:太宰府線
九州旅客鉄道:鹿児島本線(二日市駅
筑紫野市
紫駅2010年3月27日開業予定) -   九州旅客鉄道:鹿児島本線(二日市駅
開業時期未定
朝倉街道駅 17.6    
桜台駅 19.4    
筑紫駅 20.8    
津古駅 23.0     小郡市
三国が丘駅 24.1    
三沢駅 25.6    
大保駅 27.0    
西鉄小郡駅 28.7   甘木鉄道:甘木線小郡駅
端間駅 30.7    
味坂駅 33.7    
宮の陣駅 36.5   西日本鉄道:甘木線 久留米市
櫛原駅 37.7    
西鉄久留米駅 38.6    
花畑駅 39.5    
試験場前駅 40.1    
津福駅 41.4    
安武駅 42.8    
大善寺駅 45.1    
三潴駅 46.9    
犬塚駅 48.0    
大溝駅 50.6     三潴郡大木町
八丁牟田駅 52.9    
蒲池駅 55.5     柳川市
矢加部駅 57.3    
西鉄柳川駅 58.4    
徳益駅 59.7    
塩塚駅 61.1    
中島信号場 (63.1)    
西鉄中島駅 63.5    
江の浦駅 65.1     みやま市
開駅 66.6    
西鉄渡瀬駅 67.9     大牟田市
倉永駅 69.6    
東甘木駅 70.8    
西鉄銀水駅 72.1   九州旅客鉄道:鹿児島本線銀水駅
新栄町駅 73.7    
大牟田駅 74.8   九州旅客鉄道:鹿児島本線
▲:急行筑紫行きのみ停車
△:急行小郡行きと、花畑・試験場前・津福・柳川始発の一部のみ停車
■:急行試験場前始発・津福行き・大善寺行きと、柳川行きの一部と、久留米発大牟田行きのみ停車
●:停車

出典[編集]


関連項目[編集]